
DXコンサルという言葉を聞いたことはあっても、「何を相談できるのか」「ITベンダーやWeb制作会社と何が違うのか」が分かりにくいと感じる方は少なくありません。
DXコンサルとは、企業がデジタル技術を活用して業務改善や事業成長を進める際に、課題整理、優先順位付け、実行支援、運用定着などを支援する外部パートナーのことです。
この記事では、DXコンサルの役割、DX支援会社に相談できる内容、ITベンダーやWeb制作会社との違い、依頼前に整理しておくこと、支援会社選びで失敗しないポイントを、中小企業向けにわかりやすく解説します。
DXコンサルとは?
DXコンサルとは、企業がデジタル技術を活用して業務改善や事業成長を進める際に、課題整理、優先順位付け、実行支援、運用定着などを支援する外部パートナーのことです。
ただし、「DXコンサル」は公的な資格名や制度名として明確に定められた言葉ではありません。本記事では、経営課題の整理から実行伴走までを支援する外部パートナーを、実務上わかりやすく「DXコンサル」と呼びます。
DXコンサルは実務上の呼び方
公的資料では、DXを支援する組織や専門家を「DX支援機関」「支援機関」「地域のコンサルタント」「ITベンダー」など、機能ごとに整理することがあります。
一方で、実際の相談現場では、経営課題の整理、業務フローの見直し、ITツール選定、システム導入、Web集客、AI活用などをまとめて相談できる相手を、広い意味でDXコンサルと呼ぶことがあります。
この記事では、DXコンサルを「ITツールを売る人」ではなく、「自社の課題を整理し、何から改善すべきかを一緒に考える伴走者」として説明します。
ツール導入ではなく課題整理から支援する
DXコンサルの役割は、最初からツールを選ぶことではありません。
大切なのは、「どの業務で困っているのか」「どの数字を改善したいのか」「どの順番で進めるのが現実的か」を整理することです。
たとえば、次のような課題がある場合、いきなりシステムを導入しても効果が出にくいことがあります。
- 問い合わせはあるが、対応履歴が残っていない
- 見積作成が担当者ごとにバラバラ
- 顧客情報がExcel、メール、紙、チャットに分散している
- ホームページから問い合わせが来ても、その後の営業管理につながっていない
- 請求や入金確認に時間がかかっている
- AIを使いたいが、どの業務に使うべきか決まっていない
DXコンサルは、こうした業務上の詰まりを整理し、どこから改善すると効果が出やすいかを一緒に考える役割を担います。
公的資料でも、DXは単なるITツール導入ではなく、業務や組織、顧客接点の変革と結びつけて整理されています。だからこそ、「何を買うか」よりも「何を変えるか」を先に考えることが重要です。
中小企業では小さな改善から始めることが多い
中小企業のDXは、最初から大規模な基幹システムを作ることだけではありません。
むしろ、日々の業務の中にある小さな不便を整理し、顧客対応、見積、請求、情報共有、予約管理、問い合わせ管理など、身近な部分から改善する方が現実的です。
たとえば、問い合わせ対応を一覧化する、見積書の作成手順を統一する、顧客情報を一元管理する、社内共有のルールを決めるといった取り組みも、DXの土台になります。
DXコンサルを活用する場合も、いきなり大きな投資をするのではなく、小さく始めて、使いながら改善し、必要に応じて範囲を広げていくことが大切です。
DXコンサルが支援する主な内容
DXコンサルが支援する内容は、会社や契約範囲によって異なります。ただし、中小企業向けのDX支援では、主に次のような内容が中心になります。
- 経営課題と業務課題の整理
- 改善する順番の設計
- Web集客・顧客管理・業務改善の接続
- システム導入やAI活用の検討
- 運用定着と社内への引き継ぎ

経営課題と業務課題の整理
最初に行うべきことは、課題の整理です。
「DXを進めたい」という相談の中には、実際には売上、問い合わせ、顧客対応、見積、請求、社内共有、採用、教育など、複数の課題が混ざっていることがあります。
DXコンサルは、経営者や現場担当者へのヒアリングを通じて、次のような点を整理します。
- どの業務に時間がかかっているか
- どこで対応漏れが起きているか
- どの情報が分散しているか
- どの数字を改善したいか
- 経営者と現場で課題認識がずれていないか
ここを整理しないままツールを入れると、現場で使われなかったり、かえって業務が複雑になったりすることがあります。
改善する順番の設計
DXでは、やるべきことを増やすよりも、やる順番を決めることが大切です。
たとえば、ホームページの問い合わせを増やしたい場合でも、その後の顧客管理や見積対応が整っていなければ、受注につながりにくくなります。
逆に、社内の顧客管理が整っていない状態で広告だけを強化すると、対応漏れや二重対応が増える可能性があります。
DXコンサルは、短期で改善しやすい部分と、中長期で整えるべき部分を分け、現実的な順番を設計します。中長期の進め方を考える場合は、DX推進ロードマップの作り方を確認することも役立ちます。
Web集客・顧客管理・業務改善の接続
中小企業のDXでは、Web集客と業務改善を別々に考えすぎないことが重要です。
Webサイトをリニューアルしたり、広告やSEOで問い合わせを増やしたりしても、問い合わせ後の対応が整っていなければ成果につながりにくくなります。
たとえば、次のような流れを一つの業務フローとして見る必要があります。
- Webサイトや広告から問い合わせが入る
- 顧客情報を記録する
- 担当者が対応する
- 見積を作成する
- 受注後の作業を進める
- 請求する
- 社内で対応状況を共有する
- 必要に応じてAIで作業を補助する
DXコンサルは、この流れのどこに詰まりがあるかを整理し、Web制作、顧客管理、業務管理、システム開発、AI活用を必要に応じて組み合わせて考えます。
システム導入やAI活用の検討
システムやAIは、DXを進めるうえで有効な手段です。
ただし、目的が整理されていない状態で導入すると、「便利そうだから入れたけれど使われない」「AIを使ってみたが、業務上どこに活かすか決まっていない」という状態になりやすくなります。
システム導入を検討するときは、次の点を整理します。
- どの業務を効率化したいか
- どの情報を管理したいか
- 誰が使うのか
- 既存のExcelや紙運用をどう扱うか
- セキュリティや権限管理は必要か
- 将来的に拡張する可能性があるか
AI活用を検討するときも、どの業務を補助したいのか、どの情報を入力してよいのか、誰が出力内容を確認するのかを決めておく必要があります。
AIは便利な選択肢ですが、業務目的や確認フローがないまま使うと、かえって現場が迷うこともあります。
運用定着と社内への引き継ぎ
DX支援は、導入して終わりではありません。
どれだけ良いツールや仕組みを作っても、現場で使われなければ成果にはつながりません。担当者が変わったときに使い方が分からなくなる状態も避ける必要があります。
そのため、DXコンサルを活用する場合は、次のような運用定着まで考えることが大切です。
- 誰が入力するか
- 誰が確認するか
- どのタイミングで更新するか
- 例外時はどう対応するか
- 社内で誰が管理者になるか
- 担当者が変わったときに引き継げるか
外部支援を使う目的は、すべてを任せきりにすることではありません。最終的には、自社で判断し、改善を続けられる状態を目指すことが重要です。
DXコンサルとITベンダー・Web制作会社の違い
DXコンサル、ITベンダー、Web制作会社、マーケティング支援会社、業務改善コンサルは、それぞれ得意領域が異なります。
大きな違いは、相談の起点と支援範囲です。ITベンダーはツールやシステムの導入に強く、DXコンサルは何を改善するか、どの順番で進めるか、社内にどう定着させるかを整理する比重が高い支援です。
ただし、実際には支援範囲が重なることもあります。大切なのは、「どの会社が上か」ではなく、自社の課題に合う相談先を選ぶことです。
ITベンダーとの違い
ITベンダーは、ITツールの提案、導入、設定、保守、運用サポートなどに強い支援先です。
たとえば、会計ソフト、予約システム、顧客管理ツール、業務管理システムなど、導入したいツールや目的がある程度決まっている場合は、ITベンダーへの相談が合うことがあります。
一方、DXコンサルは、そもそも何を改善すべきか、どの順番で進めるべきか、社内のどの業務とつながるのかを整理する比重が高くなります。
ただし、ITベンダーの中にも、業務改善や戦略整理まで対応する会社があります。反対に、DXコンサルでも実装範囲が限られる場合があります。相談時には、どこまで支援してもらえるかを確認しましょう。
Web制作会社・マーケティング支援会社との違い
Web制作会社は、ホームページ、LP、CMS、問い合わせ導線、デザイン、更新しやすいサイト構築などに強い支援先です。
マーケティング支援会社は、SEO、広告、SNS、コンテンツ制作、問い合わせ獲得など、集客面の改善に強みがあります。
一方、DXコンサルは、Web上の顧客接点だけでなく、問い合わせ後の顧客管理、見積、受注対応、請求、社内共有まで含めて見ることがあります。
たとえば、Webサイトを改善して問い合わせを増やすだけなら、Web制作会社やマーケティング支援会社が適していることもあります。しかし、問い合わせ後の営業管理や業務フローまで整えたい場合は、DX支援の視点が必要になります。
支援範囲が重なる場合もある
DXコンサル、ITベンダー、Web制作会社、マーケティング支援会社の支援範囲は、会社によって重なります。
たとえば、Web制作会社でも業務改善やCRM導入まで支援する会社があります。ITベンダーでも、業務フロー整理から入る会社があります。DXコンサルでも、実装は外部パートナーと連携する場合があります。
そのため、相談先を選ぶときは、会社の肩書きだけで判断するのではなく、次の点を確認しましょう。
- 課題整理から相談できるか
- 業務フローまで見てくれるか
- 実装や運用まで支援できるか
- 必要に応じて他の専門家と連携できるか
- 社内にノウハウが残るように支援してくれるか
| 支援先 | 主な役割 | 得意な相談 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| DXコンサル | 課題整理、優先順位付け、実行伴走 | 何からDXを始めるべきか整理したい | 実装範囲は会社により異なる |
| ITベンダー | ITツールの提案、導入、保守 | 導入したいツールやシステムがある | 課題整理まで対応するか確認が必要 |
| Web制作会社 | WebサイトやLP、問い合わせ導線の改善 | ホームページや集客導線を改善したい | 受注後の業務改善まで見るか確認が必要 |
| マーケティング支援会社 | SEO、広告、SNS、集客改善 | 問い合わせや認知を増やしたい | 顧客管理や業務フローとの接続が必要 |
| 業務改善コンサル | 業務フローの整理、標準化、効率化 | 現場業務や管理方法を見直したい | IT実装やWeb集客は別支援になる場合がある |
中小企業がDXコンサルに相談すべきケース
DXコンサルは、すべての会社が必ず依頼すべきものではありません。
導入したいツールが明確で、改善したい業務も一つに絞れている場合は、ITベンダーやWeb制作会社など、個別の支援先に相談する方が早いこともあります。
一方で、課題が複数の業務にまたがっていたり、何から始めるべきか分からなかったりする場合は、DXコンサルに相談する価値があります。
- 何からDXを始めるべきか分からない
- 課題が複数の業務にまたがっている
- Web集客と業務改善をつなげたい
- AIや補助金を使う前に目的を整理したい
- システム会社や制作会社に依頼する前に要件を整理したい
何から始めるべきか分からない
「DXを進めたい」と思っていても、最初の一歩が分からない場合は、課題整理から相談する価値があります。
たとえば、次のような状態です。
- AIを使いたいが、用途が決まっていない
- 補助金を使いたいが、導入したいものが決まっていない
- 業務効率化したいが、どの業務から手をつけるべきか分からない
- 社内で困っていることは多いが、優先順位が決まらない
- Webサイト、顧客管理、請求、情報共有がバラバラに存在している
このような場合は、いきなりツールを選ぶよりも、現状の業務フローを整理し、どこから改善すべきかを決めることが先です。
課題が複数の業務にまたがっている
DXコンサルに相談しやすいのは、課題が一つの業務だけでなく、複数の業務にまたがっているケースです。
たとえば、問い合わせ管理だけでなく、顧客管理、見積、受注後の作業、請求、社内共有までつながっている場合です。
このような課題は、単体ツールを入れるだけでは解決しにくいことがあります。前後の業務とのつながりを見ながら、どこから改善するかを決める必要があります。
Web集客と業務改善をつなげたい
中小企業では、Web制作や集客施策と、社内の業務改善を切り離して考えてしまうことがあります。
しかし、問い合わせを増やす施策と、問い合わせ後の対応体制はセットで考える必要があります。
たとえば、ホームページを改善して問い合わせが増えても、顧客情報の管理や見積対応が追いつかなければ、受注機会を逃す可能性があります。
Web集客と業務改善をつなげて考えたい場合は、DX支援の視点が役立ちます。
AIや補助金を使う前に整理したい
AIや補助金は、DXを進めるうえで有効な選択肢になることがあります。
ただし、どちらも目的ではなく手段です。
AIを使う場合は、どの業務を補助するのか、どのデータを扱うのか、誰が確認するのかを整理する必要があります。
補助金を使う場合も、対象となる事業やツール、申請条件、スケジュールを確認しなければなりません。
「AIを使いたい」「補助金を使いたい」という段階でも、まずは自社の課題や目的を整理することが大切です。
DXコンサルに依頼する前に整理しておくこと
DXコンサルに相談する前に、完璧な資料を用意する必要はありません。
ただし、現在の困りごとや使っているツール、改善したい数字を簡単に整理しておくと、相談がスムーズになります。
困っている業務を洗い出す
まずは、どの業務で困っているのかを書き出します。
たとえば、次のような分類で考えると整理しやすくなります。
- 売上
- 問い合わせ
- 顧客対応
- 営業管理
- 見積
- 受注
- 請求
- 入金確認
- 在庫
- 予約
- 社内共有
- 採用
- 教育
「時間がかかる」「対応漏れがある」「担当者しか分からない」「二重入力している」など、現場で起きていることをそのまま書き出すだけでも十分です。
現在使っているツールや管理方法を整理する
次に、現在使っているツールや管理方法を整理します。
たとえば、顧客情報はExcelで管理しているのか、メールに残っているのか、紙で管理しているのか、チャットに流れているのかを確認します。
情報の置き場所が分散していると、対応漏れや確認ミスが起きやすくなります。
DXコンサルに相談するときは、今使っているものを正直に伝えることで、現実的な改善案を出しやすくなります。
改善したい数字を決める
DXは、何となく便利にするだけでは成果が見えにくくなります。
そのため、できれば改善したい数字を1〜3個程度に絞っておくとよいです。
たとえば、次のような数字です。
- 問い合わせ件数
- 見積作成時間
- 対応漏れ件数
- 請求処理時間
- 顧客情報の更新率
- 受注率
- リピート率
- 作業報告の遅れ
- 社内確認にかかる時間
すべてを細かく測定する必要はありません。まずは、事業にとって重要な数字を少数に絞ることが大切です。
関係者と期限を確認する
DXは、経営者だけでも、現場だけでも進みにくいことがあります。
経営判断、現場運用、管理部門のルール、顧客対応などが関係するため、誰が関わるべきかを事前に整理しておくとスムーズです。
また、短期で改善したいことと、中長期で整えたいことを分けておくことも大切です。
たとえば、「3か月以内に問い合わせ対応を整理したい」「半年以内に見積管理を改善したい」「1年以内に顧客管理を一元化したい」といったように、期限の目安があると進め方を決めやすくなります。
外部支援を使う場合でも、社内側の体制は重要です。あわせてDX推進体制の作り方を確認することで、相談時に社内の役割を整理しやすくなります。
| 確認項目 | 整理しておきたい内容 |
|---|---|
| 困っている業務 | 問い合わせ、顧客対応、見積、請求、情報共有など |
| 現在使っているツール | Excel、紙、メール、チャット、既存システムなど |
| 分散している情報 | 顧客情報、案件情報、見積履歴、対応履歴など |
| 改善したい数字 | 問い合わせ数、作業時間、対応漏れ、受注率など |
| 関係者 | 経営者、現場担当、管理部門、外部パートナーなど |
| 期限 | すぐ改善したいこと、中長期で整えたいこと |
| AIや補助金 | 使いたい理由、対象業務、確認すべき条件 |
| 情報管理 | 個人情報、取引情報、社内機密の有無 |
相談前にここまで整理できていれば理想ですが、すべてが決まっていなくても問題ありません。むしろ、整理するところから支援を受けるのもDXコンサルの活用方法です。
DXを進める前に目的や優先順位を整理したい場合は、DX戦略の立て方を確認することも役立ちます。
DXコンサル選びで失敗しないポイント
DXコンサルを選ぶときは、知名度や価格だけでなく、どのような姿勢で支援してくれるかを確認することが大切です。
特に中小企業では、現場の状況に合わない大きな提案や、ツールありきの提案では続かないことがあります。
- ツール名より先に課題を聞いてくれるか
- 実装・運用・見直しまで見てくれるか
- 中小企業の現場に合わせてくれるか
- AI・セキュリティ・補助金を断定せず説明できるか
- 社内に判断軸や運用ノウハウを残す支援か
ツール名より先に課題を聞いてくれるか
初回相談で、すぐに特定のツールや制作物の話だけに進む場合は注意が必要です。
もちろん、ツール提案や制作提案が悪いわけではありません。しかし、課題や業務フローを確認しないまま提案されると、自社に合わない可能性があります。
良い支援会社は、次のような点を確認してくれます。
- 何に困っているのか
- どの業務に時間がかかっているのか
- どの数字を改善したいのか
- 現在どのように管理しているのか
- 誰が使う仕組みなのか
- 導入後に誰が運用するのか
実装・運用・見直しまで見てくれるか
DX支援では、提案書を作って終わりではなく、実際に使える状態にすることが重要です。
そのため、支援会社を選ぶときは、実装や運用、見直しまで相談できるかを確認しましょう。
たとえば、次のような支援があると安心です。
- 業務フローの整理
- 必要なツールやシステムの選定
- 導入後の使い方設計
- 社内担当者への引き継ぎ
- 運用後の改善提案
- 必要に応じた追加開発や設定変更
導入して終わりではなく、使いながら改善できるかが大切です。
中小企業の現場に合わせてくれるか
中小企業では、人員、予算、ITリテラシー、業務の属人化など、大企業とは違う事情があります。
そのため、最初から大規模な仕組みを前提にするのではなく、現在の体制で使える方法を提案してくれる支援会社を選ぶことが重要です。
たとえば、少人数でも運用できるか、担当者が変わっても引き継げるか、既存のExcelやメール運用をどう移行するか、といった視点が必要です。
AI・セキュリティ・補助金を断定せず説明できるか
AI、セキュリティ、補助金は、DX支援で相談されやすいテーマです。
ただし、どれも断定的に進めるべきものではありません。
AI活用では、入力してよい情報、出力結果の確認、社内ルールが必要です。セキュリティでは、個人情報や取引情報、権限管理を考える必要があります。補助金では、対象事業者、対象経費、申請条件、スケジュールを確認しなければなりません。
「必ず補助金が使える」「AIで全部自動化できる」といった説明ではなく、目的や条件を確認しながら進めてくれる支援会社を選びましょう。
DX支援でよくある失敗を避けるためには、DXが失敗する原因を確認することも参考になります。
DXコンサルを活用して成果につなげる流れ
DXコンサルを活用する場合は、いきなりツール導入から始めるのではなく、段階的に進めることが大切です。
基本的な流れは、現状把握、優先順位付け、小さな実装、定着と改善、横展開です。
現状把握
まずは、現在の業務フローを整理します。
問い合わせがどこから入るのか、誰が対応するのか、顧客情報をどこに保存しているのか、見積や請求はどのように作っているのかを確認します。
この段階では、理想の姿をいきなり描くよりも、現在の状態を正しく把握することが重要です。
優先順位付け
次に、改善する順番を決めます。
すべてを一度に変えようとすると、現場の負担が大きくなります。まずは、成果に近い部分や、負担が大きい部分から取り組むのが現実的です。
たとえば、問い合わせ対応の漏れが多い場合は、顧客管理や対応履歴の整備から始める。見積作成に時間がかかっている場合は、見積フォーマットや承認フローを整える。こうした形で、最初の改善対象を絞ります。
小さな実装
優先順位が決まったら、小さな範囲で実装します。
最初から全社展開するのではなく、一つの部署、一つの業務、一つの顧客対応フローから試すと、現場で使えるか確認しやすくなります。
小さな実装では、次のような取り組みが考えられます。
- 問い合わせ管理表を整える
- 顧客対応履歴を残すルールを作る
- 見積書の作成手順を統一する
- 請求処理の確認手順を決める
- 社内共有の場所を統一する
- AIで文章作成や分類作業を補助する
DX導入の流れを段階的に整理したい場合は、DX導入ステップを確認することも役立ちます。
定着と改善
実装した仕組みは、使いながら改善します。
最初から完璧な運用を目指す必要はありません。現場で使ってみると、入力項目が多すぎる、確認タイミングが合わない、担当者が迷うなどの問題が出ることがあります。
その都度、運用ルールや画面、入力項目、確認フローを見直すことが大切です。
横展開
一つの業務で改善が進んだら、他の業務へ広げます。
たとえば、問い合わせ管理を整えた後に、見積管理、請求管理、顧客分析、AI活用へ広げていく流れです。
このように、小さく始めて、定着させながら横展開することで、社内に判断軸と運用ノウハウが残りやすくなります。
外部支援は、丸投げ先ではありません。社内で判断し、改善を続けられる状態をつくるために活用するものです。
LinkTachに相談できるDX支援領域
LinkTachでは、Web制作やマーケティングだけでなく、業務改善、システム開発、AI活用まで含めて、事業の流れに合わせたDX支援を相談できます。
ここでは、LinkTachに相談できる主な領域を整理します。
Web制作と集客改善
LinkTachでは、ホームページ制作、LP制作、問い合わせ導線の改善、SEOや広告、SNS活用など、Web集客に関する相談ができます。
ただし、Webサイトを作ること自体がゴールではありません。
問い合わせを増やした後に、顧客管理や見積対応、受注後の業務へつながるかどうかが重要です。
顧客管理・業務管理の整理
問い合わせ後の顧客対応、見積、受注、請求、情報共有がバラバラになっている場合、業務フローの整理から相談できます。
たとえば、Excelや紙、メール、チャットに分散した情報を整理し、どの情報をどこで管理するかを決めることで、対応漏れや属人化を減らしやすくなります。
システム開発・AI活用
既存ツールだけでは対応しにくい場合は、自社に合わせたシステム開発や業務管理の仕組みづくりを検討できます。
また、AI活用についても、いきなりツールを使うのではなく、どの業務を補助するか、どの情報を入力するか、誰が確認するかを整理することが大切です。
AIは便利な手段ですが、目的と運用ルールがあってこそ効果を出しやすくなります。
まずは課題整理から相談できる
「何を作ればよいか分からない」「どこからDXを始めればよいか分からない」という段階でも、相談は可能です。
最初に必要なのは、大きなシステム構想ではなく、現在の業務や集客の流れを整理することです。
LinkTachでは、Web制作、業務改善、システム開発、AI活用を一つの流れとして見ながら、中小企業に合ったDXの進め方を一緒に整理できます。
よくある質問
- DXコンサルとは何ですか?
- DXコンサルとは、企業がデジタル技術を活用して業務改善や事業成長を進める際に、課題整理や優先順位付け、実行支援、運用定着などを支援する外部パートナーのことです。本記事では、経営課題の整理から実行伴走までを支援する存在を、実務上「DXコンサル」と呼んでいます。
- 中小企業でもDXコンサルに相談できますか?
- 中小企業でも相談できます。特に、何からDXを始めればよいか分からない場合や、Web集客、顧客管理、見積、請求、情報共有などの課題が複数にまたがっている場合は、課題整理から相談する価値があります。
- DXコンサルとITベンダーの違いは何ですか?
- 一般的に、ITベンダーはITツールの提案、導入、設定、保守などに強みがあります。一方、DXコンサルは、何を改善すべきか、どの順番で進めるべきか、社内にどう定着させるかを整理する比重が高い支援です。ただし、会社によって支援範囲は重なるため、相談前に確認することが大切です。
- DXコンサルに依頼する前に準備することはありますか?
- 困っている業務、現在使っているツール、分散している情報、改善したい数字、関係者、期限を簡単に整理しておくと相談がスムーズです。完璧な資料は必要ありません。何が課題か分からない場合でも、整理するところから相談できます。
- DXコンサルを選ぶときの注意点は何ですか?
- ツール名や制作物の話だけでなく、課題整理、業務フロー、運用定着まで見てくれるかを確認しましょう。また、AIや補助金について「必ず使える」「必ず自動化できる」と断定せず、目的や条件を確認しながら説明してくれる支援会社を選ぶことが大切です。
DXの進め方や支援会社選びで迷っていませんか?
DXコンサルや支援会社を検討するときは、いきなり外部に任せるのではなく、自社の業務課題、Web集客後の問い合わせ対応、顧客管理、営業管理までを整理したうえで相談することが大切です。LinkTachのDX支援サービスでは、中小企業の状況に合わせて、進め方の整理から小さく始める改善までサポートしています。